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​在学生の声

N.Aさん

高橋先生は私の将来を切り開いてくれるとても大事な人です。私は先生と三年前に出会い、海外に住んでいた頃に唯一絵を教えてくれた人です。先生は私に絵の技術やアーティストとしてのセンスを磨いてくれます。絵以外にも、自分の悪い癖や態度を厳しく直してくれたり、人間として今後どう改善していったらいいのかを教えてくれます。そして私が海外にいた頃一番嬉しかったのは、先生はいつでも助けてくれたことです。私が一人でいつどんな時に苦しんでいようと、徹底的に付き合ってくれ、絶対に見放すことはありませんでした。私はその時先生の器の広さをとても感じました。そんな先生は、私にとって道しるべのような存在です。

I.Aさん

去年の夏、初めてマリスアートプロジェクトの存在を知った。全盲の人でも「見える」絵画とはなんだろうと、理解をするのに時間がかかった。なぜなら、全盲の人と接した経験が一度も無かったから、全盲の立場になって考える芸術があることにすごく驚いた。

高橋先生は世界の人々に希望を与えた。高橋先生のお父様は実際に全盲であり、その経験があったからこそマリスを立ち上げられたのだろう。ごく自然のようだが、自らが行動し、形とすることはそう簡単ではない。私は、もし自分が、家族が、周りの人たちが、障害者として生きていかなければならなくなった時に、自分にできることはなんだろうと考えるも、私には絶望しか頭になかった。全盲という何も「見えない」世界。マリスは全盲の人々にとって素晴らしい明日の希望であると、私は思った。そして、私はその発案者である高橋りく先生の元で美術を学んでいる。これも何かの運命であると私は思う。この境遇を無駄にすることなく、これから一生美術に携わる身として大切にしていきたい。私はマリスの世界中を救う力を信じている。もっと世界の隅々までマリスの存在が広まってほしい。私の祖母も目が悪く、不自由な生活を余儀なくされている。私も祖母にこの素晴らしいマリスの魅力、力を知ってほしい。そして自分も、高橋先生のように自ら発信して困っている人たちを美術の力で助けてあげたいという気持ちを胸に留めて美術を学び、表現していきたい。それが今の私の心境である。

S.Rさん

私は2年前に「予備校の先生」として高橋先生に出会った。そして、先生のマリスアートプロジェクトを手伝い、先生の使命を伺う中で、私は「アーティスト 高橋りく」に出会うこととなった。授業中に先生と「大人とは何か」について話したことをよく覚えている。私は、「自分の使命を理解し、それを達成するために実行している人」と答えたが、高橋先生はまさにそれを体現している大人だと思う。

 

私は、小さい頃から自分の手でものをつくることが好きだった。紙があれば、猫の絵を描き、粘土があれば、小さい妖精のおじさんをつくっていた。これは、自分の思いのままに好きなものを作るという子供なら誰でもやることで、特に深い意志を持った子供は少ない。しかし、現代アートにはこのような自由で楽しい発想に加え、世界の思想をまるごとひっくり返すことができるような革命的な一面がある。その現代アートで世界を変える革命を起こしているのが「アーティスト 高橋りく」である。私は、マリスアートプロジェクトに参加し、単純に「砂を置く」ことに楽しさを感じたとともに、一粒一粒の砂が、自分が置いた砂が世界の平和に繋がるということに感動を覚えた。そしてそれが現代アートの持つ本質に触れた瞬間だったと思う。そして世界と繋がった瞬間でもある。

 

高橋先生は自分の過去について話してくださることがある。アーティストの過去について知ることは、どのような考えを持ち、作品をつくっているのか、その過程を知ることでもあると思う。そのようなことも感じさせられるのが高橋先生の作品である。幼少期に始めたなぎなた、ヨーゼフボイスから得た思想など、先生の人生が作品に現れているのだ。私も絵を描いているときに知らぬうちに自分の経験を反映させていることがあることに気づいた。作品をみることは、それをつくったアーティスト人生をみることなのかもしれない。高橋先生は作品に自らの使命をのせている。先生の作品はれっきとした目的を持っている。現代アートを「理解が難しいもの」と捉えている人も少なくないだろう。私も美術の中でも現代アートは難しいと思っていた。しかし、マリスアートプロジェクトはそのような考えをも覆すことになる。数年前まで粘土で遊んでいた私にも砂置きができ、世界の平和を祈ることができ、現代アートの可能性を感じることができたのだから。

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